大判例

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福岡高等裁判所 昭和28年(う)213号 判決

原審において被告人が共犯者藤川春芳同佐藤良三郎とともに共同被告人として起訴されたが、第一回公判期日に、被告人の弁護人が出頭しなかつたため、被告人に対する分のみ分離されて次回期日が指定され、他の二人の相被告人については同日証拠調を了り終審され、第二回公判期日に、被告人の分について初めて審理が開かれ起訴状朗読の後証拠調が行われたとの所論の事実は記録の示すところである。然しこれを以て直ちに、弁護人主張のように裁判官が被告人に対する審理につき予断を抱いていることが明白で起訴状一本主義の原則に反し刑事訴訟法第二百五十六条第六項違反であるということはできない。それは数人が同一の訴訟手続で同時に被告人となつたいわゆる共同被告人の場合においても、その訴訟関係は各被告人別に存在する。従つてその一人について生じた事由は、特別規定のない限り他に影響を及ぼさないのが我が刑事訴訟法の立前であり、而して本件のような前記事由については特別規定がないからである。これと反する弁護人の主張は独自の見解で採用し難い。

(後略)

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